山小屋レポート - 茶臼小屋report
茶臼小屋 名倉 健児さん※取材記事は2022年のものになります。
2022年の管理人の名倉さんに話を聞きました。
施設情報※施設情報は2023年のものになります。
営業期間 | 2023年 7/16(日)~9/24(日) |
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標高 | 2,400m |
収容人数 | 30人 |
料金 | 1泊素泊まり 9,000円(寝具込) 食事の提供はありません。 予約無しの場合、10,000円となります。 ※インナーシュラフをご持参ください。 |
幕営 | 一人2,000円(10張) |
トイレ | あり |
水場 | あり(無料) |
予約・お問い合わせ |
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備考 |
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茶臼小屋の紹介
茶臼小屋は標高約2,400m。茶臼岳まで約30分、上河内岳まで約2時間の位置にあります。小屋から見る、富士山に昇る日の出は圧巻ですよ。
茶臼岳は、南アルプス南部の中でも、最もアクセスしやすく、南アルプスの自然を満喫できる山です。本格的な登山入門の場としては最適だと思います。
小屋周辺では、亀甲状土から見た上河内岳の光景がお気に入り。まさに極楽浄土です。
名倉さんについて
静岡県警の山岳救助隊として、35年間南アルプスの山岳遭難救助に従事してきました。南アルプスの怖さ、素晴らしさを、身をもって経験してきました。過酷な活動の中、それぞれの小屋にお世話になりました。小屋番の方からのあたたかいおもてなしを今でも覚えています。退職したら、自分もいずれ小屋番に、と思っていました。
退職後は、静岡市山岳連盟の常任理事と、日本スポーツ協会公認の登山講師などをしていました。
趣味は陶芸。若いころから続けています。市内の山に個人の工房を持ち、作陶していたこともありますよ。
登山者の皆さんにメッセージ
現在、日本全体の山小屋で、ヘリコプターの運用が問題になっています。機体数の減少や運賃の高騰、山での運用のリスク等から、ヘリコプターのチャーターが難しい状況なのです。このため茶臼小屋では、登山者の食糧の運搬ができなくなり、素泊まりの対応になったり、ゴミを搬送することもできなくなったりしました。個人で消費したゴミは全て持ち帰るなど、登山者の皆さんにも協力してもらわなくてはなりません。今後も山小屋を継続していくためにも、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。
茶臼小屋周辺の景色
茶臼小屋周辺では、四季を通して約100種類の花が咲いており(※現在、大学教授になられている方の、学生時の調査結果である。小屋にはそのファイルもある。何年も前の調査であるため、現在は増えている可能性も。)、茶臼小屋は、そのお花畑の中に建っている小屋。茶臼岳周辺には、亀甲状土の地形が見られ、雨が降るとその地形に水が溜まり、やがてお花畑になっていく。
雪解けした頃には『コイワカガミ』が群生する。それが終わると、シナノキンバイ、ツガザクラ、ハクサンフウロ、ハクサンチドリ···、全ては書ききれないが、入れ替わりで次々と花が順番に咲いていく。最近はニホンジカが減ったのか、ニホンジカが好んで食べるため減ってしまっていた花の復活を感じるとのこと。特にニッコウキスゲ、ミヤマシシウドなどが増えているそうだ。
秋はホソバトリカブト、タカネマツムシソウといった紫の花が群生する。以前、白いマツムシソウが咲いた事もあるそうだ。
山小屋レポート
静岡市から登る南アルプス
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