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さて、丸山を過ぎてからおよそ４０分。岩々と霧の向こうに、山頂が見えてきた。本日の最高峰、悪沢岳（荒川東岳）3,141mだ。

ようやく辿り着いた悪沢岳山頂に、声を上げて歓喜する。相変わらず霧時々青空の空模様だが、霧の合間から荒川中岳・赤石岳方面の稜線や南アルプス北部方面の稜線が見えたり、眼下に大井川に流れ込む沢の流れが見えたり、雄大さを垣間見ることができた。
コーヒーを淹れようとしたり、お弁当を食べたり、筋トレをしたり、と思い思いの山頂タイムを過ごす。
高い山の上で食べると、いつものカップラーメンだって数倍おいしく感じるものだ。

山での行動は、早出早着が原則。
この日も、早いうちは快晴だったものの、午後になると天気が崩れ、雷雨となった。
千枚小屋の管理人さん曰く、最近はこんな日が多いよ。とのこと。あいにく私たちもびしょ濡れとなってしまったが、千枚小屋の受付で購入したハーブティーが体にも心にも沁み、暖まることができた。

今回、南アルプス南部の百名山のひとつである悪沢岳へと登山した。
前回の千枚岳登山よりステップアップした形だが、山が大きく深い南アルプス登山は、とにかく行動距離や時間が長くなりがちだ。体力と気力が必要とされることを強く実感した。また、エスケープルートがあまりないことから、余裕を持った計画を立てることが重要だ。
登山に正解はないが、ぜひより良い準備をして、この雄大な山歩きを楽しんでもらいたい。

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