イベント情報Event information
リバウェル井川スキー場
ハンドメイドも楽しめる、
流しそうめんイベント
夏休み真っ盛りの8月の山の日。リバウェル井川スキー場では、流しそうめんのイベントが開催された。新型コロナウィルスが流行する前までは毎年行われていたイベントだが、3年ぶりとなる今年(2022年)は、従来とは少し異なる形で開催された。
今までとは違う楽しみ方ができる、流しそうめんイベントを取材した。
全てがハンドメイドの
イベント
2019年まで、リバウェル井川スキー場では、ゲレンデの斜面を利用した150mの長さの樋で流しそうめんのイベントを開催していた。参加者は、100名以上に上っていたようだ。毎年夏の恒例行事として人気を博していたが、新型コロナウィルスの拡大により、昨年、一昨年とイベントを開催していなかった。
3年ぶりの開催となる2022年。これまでとは趣向を変えて、家族単位での流しそうめんのイベントとして開催を試みた。今までは、参加者みんなが1つの長い樋で流しそうめんを楽しんでいたが、今年は家族で1つの樋に切り替えた。体験要素も取り入れ、そうめんを流す樋、器、箸を参加者が作る、ハンドメイド要素を取り入れた流しそうめんイベントとしてリニューアルした。
用意された竹から
自分だけの作品を作る
今回、4組15名ほどの家族がこのイベントに参加した。皆、静岡市内から参加した家族であった。子どもは、未就学児から小学生までが参加していた。
イベントは10時頃から始まり、まずは、スケジュールなどの説明を受ける。説明を受けた後、4組の家族それぞれにスタッフがつき、竹の切り方や、樋、器、箸の作り方について、丁寧に説明を受けた。一通りの説明が終わると、参加者たちは軍手をして、用意された竹の中から、自分たちが使う竹の素材を選び、作業の準備にとりかかった。
最初は、流しそうめんを流すための樋を作る。縦半分に割られた3mあまりの竹の節を取っていく。節を丁寧に取らないとそうめんが詰まってしまう。まずは、トンカチで節を叩いて取り除き、その後、グラインダーやヤスリで節に段差が無いようにきれいに仕上げていく。スタッフのサポートを受け、家族で協力しながら竹の節を取っていく。出来上がった樋は、流しそうめん用の台に取り付けられ、綺麗に洗った後、水の流れを確認して完成。
次は、そうめんつゆを入れる器を作る。竹の節が底になるように、自分好みのサイズにノコギリで竹を切る。器の上部が角張っていると口あたりが悪いので、グラインダーややすり、小刀で面取りをしていく。間違った使い方をすると怪我の恐れもある小刀は、持ち方や動かし方を含めてスタッフが丁寧に指導をしていた。子ども達も両親も自分サイズの器を一生懸命作っていた。
最後に箸も自作。細く切られた竹を真ん中で均等に割り、箸を作る。箸は、樋や器と異なり、細くて小さいため作るのが難しい。切っていくうちに長さが合わなくなったり、片方だけ太くなったり。そんな場合も、スタッフが丁寧に対応。満足いく箸が出来上がった。
そうめんを流す樋や器、箸、全て自分達で作ったハンドメイド作品。1時間30分程度で、3種類の作品が完成した。あとは、レストハウスのお母さんたちが準備してくれているメインのそうめんが茹で上がるのを待つばかりだ。
家族で流しそうめんを
楽しむ
そうめんが茹で上がり、自分達の作った竹の樋にそうめんを流していく。そうめんをすくう側は、慣れない自作の箸で流れてくるそうめんを取るのに悪戦苦闘。そうめんを流す側も、流すタイミングや量の調整が難しいようだった。
すくったそうめんは、自作の器に入れ、次に流れてくるそうめんを待つ。子ども達は、親が流してくれたそうめんを、自作の竹の器にいっぱいに入れて、美味しそうに食べていた。
親子交代で、そうめんを流す側、すくう側の役割をしながら、楽しい時間を過ごした。ザルいっぱいのそうめんが、瞬く間に減っていった。
めんつゆや薬味も用意されており、薬味は、ネギや大葉がふんだんに。薬味の他にも、唐揚げやおにぎりなどのお弁当も個人個人に用意されており、至れり尽くせりの流しそうめんのイベントであった。
流しそうめんを
通しての想い
流しそうめんを食べ終え、今回のイベントは終了。自分で作った作品は持ち帰りが可能。終わりの会では、子どもたちにサプライズが2つ。1つは、リバウェル井川スキー場からお菓子のプレゼント。もう1つは、閉会後にくじ引きによる景品がプレゼントされた。
今回のイベントを主催した大代さんに、話を聞いてみた。
リバウェル井川スキー場は、冬のスキーシーズンは多くの人が来場するが、夏場などでも楽しめる場所であるため、多くの方にその存在を知ってもらいたいという想いがある。
今回は、おじいちゃんおばあちゃんの家に来て、気軽に楽しむ流しそうめんをコンセプトにしたとのこと。リバウェル井川スキー場での楽しい体験イベントやサプライズプレゼントなどが、子どもたちや家族にとって、この夏の良い思い出として残ってもらえればと語っていた。
体験要素も加えた流しそうめんイベントは初の試みであったが、参加者からは、来年も開催してほしいという声もあり、主催者の大代さんは手応えを掴んだようだ。
子どもが竹を切るときに親が竹を支えるなど、家族がコミュニケーションをとりながら一つのものを共同で作っていった。今回のイベントを通じて家族の絆もより深まったのではないだろうか。
大代さんをはじめ、今回も井川の地元の方々の想いで企画・運営された。彼らの想いで、これからさらに多くの参加者が楽しめるイベントが、リバウェル井川スキー場では開催されるだろう。
会場 | リバウェル井川スキー場 (静岡市葵区井川2629-190) |
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駐車場 | 駐車場300台完備 |
主催 | リバウェル井川運営組合 |
お問い合わせ | リバウェル井川スキー場 TEL:054-260-2316 |
詳細情報 | https://nanpusu.jp/area/003.html |
※この情報は、2022年7月のものです。
開催時間など掲載内容は変更されている場合があります。おでかけ前に主催者・施設にご確認ください。