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井川de望月将悟氏と
トレイルランニング

井川de望月将悟氏とトレイルランニング

 紅葉シーズンを迎える10月下旬、初秋の井川を楽しめるトレイルランニング(以後、トレラン)イベント『井川de望月将悟氏とトレイルランニング』が開催された。コースは全長12km。コースを監修したのは、静岡市消防局に勤務し『トランスジャパンアルプスレース(以後、TJAR)』で4連覇した望月将悟さん(井川出身)。トレランを通して、アウトドアスポーツの楽しさや自然環境についての興味関心を高めるのが目的と話す。

トレランコースの監修

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
コースの下見をする望月さん(左)と
静岡市職員増田さん(右)

 静岡市南アルプスユネスコエコパーク井川自然の家(以後、井川自然の家)では、子どもから高齢者まで年間を通じて多くのアウトドア体験を楽しめるイベントが開催されている。昨年(2017年)から健康的に井川の自然を楽しめる新たな体験の場として、望月さん監修によるトレランコースの整備を進めている。昨年開設した4km、8kmコースは比較的初心者でも楽しめるほか、望月さんの講演会とあわせたトレランイベントも開催している。

 今年(2018年)は南アルプスや井川湖の景色が楽しめる12kmのコースを新設。標高差は約600m。タイムを競うのではなく、老若男女問わず自分のペースで井川の自然を楽しんでもらうことが、望月さんの監修ポイント。井川自然の家のトレランコースは、普段学校等の自然体験活動で利用するハイキングコースを活用しているため、安全にトレランを楽しむことができる。

 望月さんと井川自然の家職員が、コースを回りながら足場などを確認しつつ、利用者が山中を迷わないようにコース看板の設置場所を決めた。井川自然の家をスタートし、勘行峰(かんぎょうみね)(1,445m)、銀葉沢(ぎんばざわ)を経由して、出発地点の井川自然の家に戻るコースには、目印となる看板が52か所も設置されている。利用者に配布されるコースマップを含め、初心者にも分かりやすいように様々な配慮がされている。

 トレランコースは、5月~11月の間、井川自然の家が開所している日であればいつでも利用可能。利用の際は井川自然の家事務所で受付が必要。受付を済ませるとコースマップを貰う事ができる。また、休憩やシャワー、宿泊など、井川自然の家を利用しながらトレランを楽しむこともできる。

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
52か所に看板を設置

監修ポイントや
コースの楽しみ方

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
望月将悟さん

 望月将悟さんに、監修したコースや想いについてお話を伺った。

 望月さんは、TJARで井川地域を通過する際の、幼少時より遊んでいた井川の景色・自然や人々の声援が原動力となり、4連覇達成に繋がったと話す。TJARの競技を通じて自然から学んだこと、感じたことを故郷に返すため、井川自然の家のトレランコースを監修することを引き受けた。『山道を走ること=トレラン』だが、望月さんはトレランを広めることにはあまり拘っていないようだ。【自然の中に一歩踏み出そう!】をテーマに、多くの人々に安全に楽しめる井川の自然を味わってもらい、自然との付き合い方を学習するきっかけになってもらいたい。訪れる人々に望月さんの故郷井川を好きになってもらいたいという強い想いが根底にある。

 今回新設された12kmコースは、高いところで標高が1000m以上のため空気が薄く、多少の起伏はあるが、急な登りも無いため、初心者でも3時間程度で楽しむことができる。トレラン中に、猿や鹿などの野生動物を見かける機会もある。

 トレラン界で【静岡の熊】と呼ばれる望月さん。過酷なTJARを4連覇した男とは思えない、穏やかな表情で井川自然の家のトレランコースを監修した心情を話してくれた。話を聞いていると、自然を愛し、故郷井川を愛する思いが伝わってくる。

 山や自然を楽しむマナーとして、登山者やトレッキングを楽しんでいる方々にあいさつをするなど、周りの人にも配慮し、マナーを守りながら自然を楽しんでもらえればと望月さん。

いよいよスタート!

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
スタート!これから12kmのコースを走破。

 新設した12kmコースの記念イベントは、井川自然の家に宿泊しながら、2日間の日程で開催された。当日の参加者は54名に上り、静岡市外からの参加も多かった。参加者は、1日目に初級者向けの4kmコースで実技講習を受け、夜は望月さんの講演会を聴講した。

 2日目は、望月さん監修の12kmコースを、小学生から73歳までの老若男女が体験。記念イベントは静岡市をはじめ協力企業などの応援もあり、スタッフ15名余りの体制で運営された。午前9時15分に一斉にスタート。タイムに挑戦する者もいれば、自分のペースでコースを楽しむ者など様々であった。

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
勘行峰付近

 標高の高い勘行峰近くを、落ち葉を踏みしめながら颯爽と駆け抜けて行く。参加者達は、カメラを向けると手を振ってくれたり、ポーズをとったりしてくれるのが印象的だった。中には、『頑張っているところを撮って!』と、それまで歩いていた参加者が、急に走り出す場面も。自然の中を自分のペースで楽しんで欲しいという望月さんの想いが通じたイベントになっていた。

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
井川de望月将悟氏とトレイルランニング
給水ポイントでしばしの休息。

 数か所ある給水所にて、それぞれちょっと一休み。自分のペースで井川の初秋の風景を楽しみながら12kmのコースをゴールに向け進んで行く。

トレランを終えて

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
1位で戻ってきた高校生横井君

 開始から1時間20分余り、1位のランナーがゴール。1位になったのは、静岡市在住の高校生の横井君。記録は、1時間21分31秒。2位のランナーとは2分余りの差を付けてゴール。横井君は、望月さんに憧れて今回参加したのだそう。憧れの望月さんの前で優勝できたので喜びもひとしおだろう。

こぼれ話

井川de望月将悟氏とトレイルランニング

 今回、優勝した横井君。実は、スタート前に憧れの望月さんとツーショット。将来は、望月さんのように消防士になるのが目標。期待の高校生は、今回の優勝を機に第2の望月将悟さんを目指す。並みいる大人たちやトレラン経験者がいる中で、横井君は陸上部ではなくテニス部というのも驚き。優勝おめでとう!

 最後のランナーは、2時間57分でゴール。54名全員が無事コースを走り終えた。

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
しばしの休憩

 走り終えた参加者は、井川自然の家で昼食をとり、その後各自解散。

 これまで他のトレランを経験した参加者に今回のコースについて聞いたところ『ふかふかの落ち葉の上を走れて楽しい』、『景色がきれいだった』、『看板やスタッフが多く安心して走れた』などの感想があった。参加者の多くが自分のペースで井川の自然を感じながら、トレランを楽しめたようだ。改めて、望月さんの想いが実ったイベントだったことを感じた。

 井川自然の家では、望月さんの想いを大切に、来年以降も継続してトレランイベントを開催し、井川の自然を多くの人に体験してもらえるきっかけになればと考えている。

井川de望月将悟氏とトレイルランニング
参加者全員による集合写真
開催日・開催期間 開催日は井川自然の家へお問い合わせいただくか、サイトをご覧ください
※2018年は10月21日、22日に開催
会場 静岡市南アルプスユネスコエコパーク井川自然の家
(静岡市葵区井川3055番地の1)
駐車場 井川自然の家駐車場をご利用ください
主催 静岡市南アルプスユネスコエコパーク井川自然の家
お問い合わせ 054-260-2761

※この情報は、2018年10月31日現在のものです。
 開催時間、料金など掲載内容は変更されている場合があります。おでかけ前に主催者・施設にご確認ください。

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