江戸時代の初め、駿府で大御所政治を展開していた徳川家康が、大日峠(井川と静岡市街地を 結ぶ峠)付近に建てた施設です。家康本人や側室などが使用するお茶が保管されていて、「井川 の殿様」と称された海野氏が、その生産管理の特権をにぎっていました。
平成10年~15年度にかけて5度にわたる遺跡調査がおこなわれ、礎石建物跡3棟や陶磁器、釘など当時の遺物を確認しました。
井川では、今も茶の生産がさかんです。高所での茶栽培のため、摘み取り時期は他の地域よりも遅く5月下旬となりますが、香りも味もしっかりした深みのあるお茶として知られています。