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焼畑の歴史history and culture

焼畑の歴史

井川では古くから焼畑が盛んで、井川の「ハタケ」とは焼畑を指す言葉でした。

昔の人は山奥の所々に居小屋を立て、そこからさらに奥に焼畑を開き、春先から秋まで居小屋に泊まり込んで畑仕事を行いました。井川の焼畑は男衆が「ヤボヤキ(ヤブ焼き)※」を行ったあと山仕事に入ると、女衆がその畑で草とりや収穫を行う分業体制でした。春に行う「ハルヤブ」のあと、1年目はヒエ、それ以降はアズキなどの作物が順に栽培され、3~4年間作物を栽培した後、ハタケはヤブに戻され、地力が回復するまで20~30年待ってからまたハタケにするという、長い周期で畑地を循環させていました。このように井川の焼畑は、植生回復まで見込んだ循環的なもので、地域の自然と調和した生活文化とも言えます。

現在、田代地区のヤマメ祭りに使われるアワが焼畑で作られていますが、この伝統的な技術と心を大切に継承していこうとする取組みも進められています。

※山の草木を刈って枯らし、そこに火を入れてハタケとすることを「ヤボヤキ(ヤブ焼き)」と言います。

●出典「南アルプス学・概論(改定版)2010年3月:静岡市」より

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