南アルプスの魅力発見!
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イベント情報Event information

『初めての南アルプス南部登山』
椹島(さわらじま)から
千枚岳(せんまいだけ)
(2,880m)を目指す!

初めての南アルプス南部登山

 10月中旬になると、南アルプスの玄関口・井川でも木々が色づき始め、南アルプスでは燃えるような紅葉の景色が山々を埋め尽くす。また、登山シーズンも終盤を迎え、山小屋も冬支度に入る。今回は、女性登山ガイドの櫻庭さんに案内してもらいながら、南アルプス南部の登山ルートでも比較的挑戦し易い千枚岳の頂上を目指した。

初めての南アルプス南部登山

椹島ロッヂから
千枚小屋を目指す!
(出発~ランチ編)

 静岡市から南アルプス登山をする時に起点となる椹島ロッヂ。今回、椹島ロッヂで櫻庭さんと合流して、ここから千枚小屋までの約7時間の行程を案内してもらう。準備運動をしてから椹島ロッヂを出発すると、程なくして2018年に完成した千枚大吊橋が見えてくる。

初めての南アルプス南部登山
千枚大吊橋

 吊り橋を超えた先が急斜面になっており、登る時に少し注意が必要だ。この悪場を超えると、比較的なだらかな山道を進むことができる。

初めての南アルプス南部登山
吊り橋の先は急斜面になっている

 登山道には、千枚小屋までの目印となる標識もあり、道に迷うことなく進んで行けるように整備されている。

初めての南アルプス南部登山

 千枚岳までの登山道付近にある「清水平」には、枯渇することが少ない唯一の水場がある。登山する上で、水の補給も大事である。このまま飲んでも問題ないようだが、煮沸して飲むことをおすすめする。水場には、水を求めて野生の動物たちも寄ってくるとのこと。

初めての南アルプス南部登山
清水平の水場

 椹島ロッヂを出発して、4時間半余り。昼時を迎えたため、千枚小屋まで3分の2程度の地点にある見晴台で昼食を取ることにした。この見晴台は、赤石岳なども望める絶好のランチスポットだ。昼食は、椹島ロッヂで用意してもらった助六寿司。

初めての南アルプス南部登山

 見晴台では、櫻庭さんが、地図を見ながら周囲の山々や、これからの行程の説明をしてくれた。

初めての南アルプス南部登山
後ろの山は、赤石岳。

見晴台から
千枚小屋を目指す!
(ランチ~千枚小屋編)

初めての南アルプス南部登山

 昼食後、このコースの見どころの一つ、『駒鳥池』を目指した。例年のこの時期だと紅葉を楽しめるのだが、今年(2019年)は、10月に入っても気温が高く紅葉を楽しめるほど色づいていなかった。とはいえ、森林の中を歩いていくのは非常に気持ちよい。駒鳥池に行く途中には、昔、木馬(ソリの一種)を使って木材を運んだという標識があった。

初めての南アルプス南部登山

 ただ歩くだけでも体力を使う山道だが、昔の人々は、この山深いところから木を切り出して、材木を乗せた木馬を3km先まで人力で曳き出したというから、その体力には脱帽だ。木々に覆われた道をしばらく行くと、『駒鳥池』の標識があった。ルートを少しそれて、駒鳥池の方に行ってみた。

初めての南アルプス南部登山

 そこは、まさに原生の池そのもので、有名なアニメに出てくるような世界。南アルプスの湧水でできたこの池は、訪問時には水が少なく紅葉も無かったが、条件が良いと色鮮やかな落葉が水面に浮かび幻想的な景色になるそうだ。大きな木の幹が横たわっているが、これも自然な倒木であり、池の中に吊り橋が架かっているようだった。

初めての南アルプス南部登山

 光の条件などが良いのは午前中とのこと。条件が整えばさらに幻想的な雰囲気になりそうだ。名画で有名な、御射ヶ池(みしゃかいけ)にも匹敵する景色が、ここでも見られるかもしれない。

 駒鳥池を後にして、千枚小屋まで約1時間余りの登山。標高2,500mの標識が見えたところで、千枚小屋までもう一息。 

初めての南アルプス南部登山
初めての南アルプス南部登山
初めての南アルプス南部登山

千枚小屋に到着!!

 7時間余りの行程を経て本日のゴール地点、千枚小屋に到着。長時間歩き続け、疲労も蓄積しているはずだが、その疲労も一瞬で吹き飛んでしまうほどの絶景が待ち受けていた。

初めての南アルプス南部登山

 小屋の前からは、富士山の姿が!ガイドの櫻庭さんも『今日は、きれいな富士山が見えます!』と、思わず高揚して富士山と山ポーズで撮影。霧や雲がかかり富士山が眺望できないことが多いそうだが、訪問時は快晴で綺麗な雲がかった景色が、我々を迎えてくれた。

初めての南アルプス南部登山

 絶景を見た後、本日の宿泊場所である千枚小屋の中へ。母屋は比較的新しく、寝袋などの寝具も充実しており、疲れた身体を休めるには快適な環境だ。

 夕食は名物のハンバーグ。ソースは、ワインを煮込んだ自家製で味は濃く、深い味わいがある。じゃがいものガレットやカボチャサラダも添えられており、あまりの美味しさに空腹も相まってあっという間にたいらげてしまった。朝食も、焼き魚にスクランブルエッグなど品数も豊富で、充実した食事を楽しむことができた。

 夕食後に、2,500m付近から眺める星空も観察した。市街地の光が多い状況とは異なり、多くの星が肉眼でも確認でき、遠く、甲府市や富士宮市の街灯りも望むことができた。

初めての南アルプス南部登山
初めての南アルプス南部登山
千枚小屋管理人 後藤さん

千枚岳の頂上を目指す

 千枚小屋から千枚岳の頂上までは、片道1時間ほどの行程。翌日は櫻庭さんに案内してもらいながら千枚岳頂上を目指した。

初めての南アルプス南部登山

 頂上に向かう途中の森林限界までは、ダケカンバなどの木々が紅葉しており、千枚小屋までの景色とは少し違った風景となっている。櫻庭さんがお気に入りの樹齢100年以上あるといわれているダケカンバもある。ここまでの巨木は、2,500m以上の高山帯では、条件が整わないと育たないそうだ。高山帯に吹き付ける強風や、激しい冬に降り積もる雪の重みのせいか、周囲の木々は一定の方向に枝を湾曲させていた。人間の手つかずの自然があり、自然が造った景観を目の当たりにした。

初めての南アルプス南部登山

 さらに進んで行くとハイマツが群生する地帯へ。ハイマツといえば、国の特別天然記念物の『ライチョウ』の生息には欠かせない植物だ。『ライチョウ』との出合いの期待も膨らむ。

初めての南アルプス南部登山

 ハイマツ帯をひたすら進んで行きながら、ふと後ろを振り返ると、そこでも富士山が見守ってくれていた。千枚岳までのコースは、天候さえよければ富士山が見えるポイントが多いことが魅力だ。

初めての南アルプス南部登山

 やがて森林限界を超え、遮るものが無いザレ場(小石や砂で滑りやすくなっている斜面)を進み頂上を目指す。

初めての南アルプス南部登山

 森林限界から上は、風と岩場の世界。これまで、木々が風から我々を守ってくれていたが、ここは守ってくれるものが無い。櫻庭さんのアドバイスも、以前より緊張感が感じられ、歩き方も慎重になっていく。

初めての南アルプス南部登山

 悪沢岳(写真左)や丸山(写真中央)も間近に望みながら登って行く。

初めての南アルプス南部登山

 振り返ると、ハイマツ越しに富士山が真正面に望める。『頂上まで、あと10分。』、『あと5分』と、櫻庭さんの励ましの声を頼りに登るが、足場の不安定さや高度のせいか、1分が10分にも感じ、少し心拍数も上がってくる。

初めての南アルプス南部登山

 ごつごつした岩場が見えてきて、『頂上か!?』と思いきや『もう30秒ぐらいです!頑張ってください!』と櫻庭さん。

初めての南アルプス南部登山

 頂上に到着すると360度快晴のパノラマ風景が待っていた。

初めての南アルプス南部登山
千枚岳山頂 標高2,880m

 今回は晴天に恵まれた登山となったが、山の天候は変わりやすいため、十分注意をし、登山計画を立てるよう心掛けたい。初めての南アルプス南部登山ということで、今回は千枚岳を目指したが、その先の丸山までは千枚岳から1時間余り、さらにその先の悪沢岳は、丸山から約40分となっている。今回は、『ライチョウ』とは出合えなかったが、丸山などは、『ライチョウ』の主要な生息地でもあり、タイミングが良ければ『ライチョウ』と出合えるかもしれない。そのほか、オコジョなどの動物にも出合えることもあるとのことだ。

初めての南アルプス南部登山

ガイドと一緒で登山の
楽しみ方も変わる!

 今回の取材では、ガイドをお願いしたが、安全に登山行程を案内してもらうだけでなく、動植物や周囲の山々についてなど、登山をしながら多くの事を教えてもらった。普通に登山しているだけでは気付けないことを知り、学び、より一層登山を楽しめるのがガイド付き登山の魅力だ。今回、櫻庭さんに教えてもらった知識の中で特に印象深かったのは、疲れた体の癒しに効いた『シラビソ』の樹液の香りだ。シラビソの幹のこぶを指で押すと、ヤニ成分が出てきて、その樹液がアロマの柑橘系の香りに。汗まみれの中で、シラビソのさわやかな香りが、何度もリフレッシュさせてくれた。そのほか、道すがらキノコをたくさん見かけたが、それが食用かどうかなど色々と質問しながら、山道を楽しめた。景色だけでなく、植物や動物にも興味を持てる機会が広がる。

南アルプスへの登山の拠点
『椹島ロッヂ』

初めての南アルプス南部登山
初めての南アルプス南部登山

 今回は、千枚岳の登山の起点として椹島ロッヂを利用した。椹島ロッヂでは、素泊まりなどの宿泊も可能な上、夕食、朝食とも充実しており、登山の前後に体を休めるベースとなる施設で、多くの登山客がお世話になっている。

初めての南アルプス南部登山

 施設内には、喫茶店もあり、南アルプスの山々の情報をスタッフや登山客から聞くことができる。また、コーヒーやアイス、登山に必要なグッズやお土産なども売られている。

 また、椹島ロッヂから車で約30分北上した場所には、ウイスキー工場が完成する予定。10年後には、南アルプスの水を利用したウイスキーを発売する予定とのこと。

初めての南アルプス南部登山
建設中の蒸留所

 

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