諏訪神社とヤマメ釣り
(静岡県指定無形民俗文化財)
田代地区では「お諏訪さん」と呼ばれ親しまれています。毎年開催される「ヤマメ祭り」は、村の安泰を願い、主食であったアワと貴重なタンパク源であったヤマメの豊作・豊漁を祈願する祭りとして受け継がれてきました。
また、三住ケ岳(大無間山)と強いつながりを示す伝承も多く残っていて、「社殿は三住ケ岳を向いている」、「ヤマメ祭りに用いるヤマメは三住ケ岳山頂から下ったところにある三住ケ池からの流れであるという明神谷で釣る」、「参道入口にあるお井戸の水も、三住ケ池の伏流水である」、この他、雨乞いの神事が三住ケ池で行われていたという言い伝えもあり、三住ケ岳が聖域として認識されてきたことがわかります。これらの伝承の由来ははっきりしていませんが、いずれにしても信州から移り住んできた先祖の歴史を象徴するものと言えます。
●出典「南アルプス学・概論(改定版)2010年3月:静岡市」より
関連情報:諏訪神社