イベント情報Event information

　今回のイベントは、この看板から大日峠ピクニック広場までの2キロの稜線を歩く。整備された遊歩道は、高低差もあまりなく、年配の方でも気軽に散策や森林浴を体験できる。ガイドの説明を受けながら、コケやキノコなど様々な自然を観察したり、ハイキングできたりするのもうれしい。

　ガイドから「クラフト体験に使うドングリなども拾ってきてください」との指示があり、子供達は木の実などを夢中で拾っていた。山林には、大量の栗も落ちていて、拾うこともできる。

　9月から10月にかけては、60〜70種類のキノコが生え、クリタケやマイタケ、きれいな球形で、ちょっと触ると先端の穴から胞子を吐き出すホコリタケ（別名：キツネノチャブクロ）など、ユニークな形をしたキノコが、ここ井川の山林のいたる所で観察できる。食べられないキノコもあるので、触らず観察するだけにとどめておきたい。

　足元の木の実やきのこに気を取られながら山林を進んでいくと、ゴールのピクニック広場に到着。約2キロのコースをゆっくり2時間かけて歩いたが、珍しい植物を夢中で観察したからか、時間の経過が早く感じた。

　ピクニック広場には平成14年10月に建設されたお茶蔵がある。江戸時代に徳川家康公に献上するお茶の貯蔵用施設として造られた蔵を復元したものだ。毎秋（10月下旬）、井川から久能山東照宮までお茶を運ぶ「駿府お茶壺道中行列」が行われている。

　午前中は山林の中ウォーキングを楽しんで、すっかりお腹が減っている。これからお待ちかねのランチタイム。バスでリバウェル井川スキー場に移動し、併設されたレストハウス（115名収容）で、通常ではメニューにない「スペシャルランチ」を堪能。地元のお母さん達が、朝持ち寄った新鮮な野菜を使った天ぷら御膳。まいたけ、ナス、アスパラガス、珍しいのは柿の天ぷら。この食事だけでも参加費用を超える価値が十分にある。味は、言うまでもなく抜群。「これも食べてください。おらんどだよ。」と出してくれたジャガイモ（写真右）も絶品。「おらんど」とは、井川の在来ジャガイモの呼び名。オランダから日本に伝えられたから「おらんど」だとか。

　いよいよ、ガイドの指導のもと、クラフト体験の始まり。拾ってきたドングリや事前にガイドが採取・乾燥してくれていたマツボックリや杉の実など数種類の井川の⾃然素材、そのほかリボンやかわいいベルなどを使って、フォトフレームやリースを作る。⼩学⽣から年配まで、参加者は、自分だけの作品づくりに夢中になっている。クラフト講師もついてくれるので、レイアウトに迷ったら相談もできる。

　思い出がいっぱい詰まった自分だけのクラフトアートに参加者は大満足の様子。イベントに参加した山田さん一家は、「家族と一緒に自然を満喫できる井川の企画がとても楽しい。また参加したい。」と語った。

　今年（2020年）のリバウェル井川スキー場の冬季営業は、新型コロナウイルス対策を施した上で、12⽉26⽇に開始を予定している。
レストハウスも営業予定。レストハウスのメニューの中では、先程紹介した在来のジャガイモを使った「おらんどカレー」が⼈気。その他、地元のお母さん達が作る定番のラーメンやそば・うどんも「本当においしい」と評判が⾼い。是非、リバウェル井川に行ったら、地元のお母さんの味を堪能して欲しい。
（冬季営業は、天候や積雪状況、新型コロナウイルスの影響などにより前後する場合があります。お出かけの際は、ホームページなどを確認してください。）